Category 機材トリビア

ユナイテッド航空「United Polaris」

ユナイテッド航空は新プロダクトに「United Polaris」を投入しましたが、新キャビン機にはファーストクラスは設定されておらず、ビジネスクラスが機内最上級クラス。「United Polaris」は正しくは出発から到着までの空港サービスなどを含めた新サービス全体のブランド名称。今後は新シートへの刷新を進めて、ファースト、ビジネスの完全統合を図る予定です。

ビジネスクラスのゴージャス化を受けてファーストクラスを廃止する航空会社は今後も増えそうです。

デルタ航空「Delta One Suite」

最新のプロダクトで注目されているのが、デルタ航空の「Delta One Suite」です。シートを取り囲むシェルは個室と言えるほどの高さはないものの、スライディングドアを各席に装備することにより、従来のプロダクトよりも大幅にプライベート感が高まっています。

ファーストクラスと比べても遜色ないほどで、シェルは胸元ほどの高さまでしかないものの、スライディングドアを閉めるとほぼ完全なプライベート空間になります。

 

キャビン進化の行き先

昨今のビジネスクラスの進化が止まりません!
ここ10年ほどの間、長距離国際線のビジネスクラスのシートはフルフラット化が一貫したトレンドでした。そして長距離用のビジネスクラスの大部分がフルフラット化され、次の動きとしては注目されるのがシートの「個室化』です。

上級クラスの個室化はまずファーストクラスから始りました。エアバスA380を導入したシンガポール航空や、エミレーツ航空、エティハド航空、アシアナ航空などが、その有り余る機内空間を利用して、スライディングドア付きの個室型シートを次々に導入しました。

写真のカタール航空の「Qsuite」はスライディングドアによる個室化を実現しただけでなく、同行者同士のコミュニケーションを配慮して、最大4席を1つの部屋のようにして使える構造を採用しています。

機内娯楽設備に力を入れる理由!

機内食とともに機内サービスで重視されるのが、機内娯楽設備です。長距離路線では10時間以上も座りっぱなしになるので、航空会社は昔からお客様を飽きさせないために、娯楽を提供してきました。1930年代には生バンド奏者を乗せて、生の演奏を聞かせたりもしていました。近年レガシーキャリアはパーソナル機内エンターテイメントを設置するのが、普通になっています。お客様はそのおかげで、映画や音楽を楽しめるようになり、その選択も膨大で退屈せずに過ごせます。当然その設備が進化すればするほど、設備の値段は高くなり、いまでは1機当たりの設備費は約5億円ほどにもなります!その割合は機体価格の2%にあたると言われています。ここまでレガシーキャリアが娯楽設備強化に力を入れるのは、格安航空会社に対抗するためです。退屈しない空の旅を提供するのに、各社努力をしています!

旅客機の塗装が派手になっている理由とは?

近年の空港の滑走路の風景はとてもカラフルです。オレンジやピンク、赤、イエローなど派手な塗装をまとった機体が増えているからです。とりわけ格安航空の機体はカラフルで、ピーチアビエーションはピンクと紫、アジア最大のLCCであるエアアジア勢は赤を基調としています。機体塗装がカラフルになったのは、航空会社が機体塗装を宣伝媒体のひとつと考えるようになったからです。派手な塗装によって、旅行客の関心をひこうという作戦です。昔は旅客機の塗装というと、白地を基調にして、格調高くまとめるのが常識でした。旅客機がお金持ちの乗り物であったため、高級イメージを演出していたのです。しかし今は、旅客機が大衆の乗り物になっているため、格調の高さより親しみやすさ、強い印象を残すことを狙いとしています。是非レガシーキャリアとLCCの塗装の違いを比べてみて下さい!

革張りのシートは高級なの?

格安航空会社(LCC)のシートは狭いながらも、高級な革張りになっていることが多いです。コストダウン第一のLCCがなぜ価格の高い革張りのシートを使っているのが不思議なのですが、その理由は耐久性にあります。たしかに革張りのシートは導入時にはクロス張りのシートよりコストがかかりますが、長いスパンで見ると、革張りの方が安上がりになるのです。クロス張りは汚れやすい問題があり、飲み物をこぼされたりするとふき取るのも大変ですし、その間乗客の方は着席できません。しかし革張りなら、飲み物をこぼしても簡単にふき取る事ができます。耐久性でもクロス張りは破れやすいですが、革張りはクロスの何倍も長持ちします。結局修繕のことを加味すると、革張りのシートの方がコストパフォーマンスが優れているのです!近年ではレガシーキャリアでも革張りのエコノミー席シートを採用するところが出てきています。

背もたれが倒れないシートの利点!

格安航空会社(LCC)のシートには背もたれが倒れないシートを採用しているところがあります。例えばアイルランドに本拠を置く大手LCCのライアンエアーのシートは背もたれを倒すことができません。そもそも背もたれを倒すためのレバーすらついていないのです。これには2つの利点があります。一つはコストダウンです。シートの不具合の大多数がリクライニング機能の故障にあります。リクライニング機能を排除することで、この不具合を防ぐことができ、コスト削減に役立ちます。もうひとつはトラブル防止のためです。近年背もたれをめぐって、乗客間のトラブルが増えています。前の席の人が断りなく背もたれを大きく倒し、これに後ろの座席の人が怒って喧嘩になるというものです。これもリクライニング機能がなければ、トラブルの起きようがありません。ネガティブなイメージのリクライニング機能なしのシートですが、こんな隠れた利点もあるんです。

ファーストクラスが減る理由!

 

ファーストクラスは言うまでもなく、ビジネスクラスを上回る最上級クラスです。しかし、近年では激減、消滅しかけています。例えば日本航空の場合、かつては東南アジア路線や、オセアニア路線にもファーストクラスを導入していましたが、現在では北米路線と欧州路線の一部を除き廃止しています。日本航空以外も長距離路線でもファーストクラスを廃止して、ビジネス、エコノミーの2クラスに集約する航空会社が増えています。その理由はビジネスクラスが豪華化してファーストクラスと遜色ないレベルになっている為です。そしてファーストクラスの搭乗率がそんなに高くない事も理由の一つです。ファーストクラスの代金を払えるのは、企業もしくは本当のお金持ちの方のみです。これらの理由がファーストクラス激減の原因になっています。

第4のクラス、プレミアムエコノミー!

近年プレミアムエコノミーを設けるレガシーキャリアが増えています。ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスにつづく第4のクラスと言われる、プレミアムエコノミーはビジネスクラスには劣るが、エコノミークラスよりは広いという位置づけです。最初に導入し注目を浴びたのは、ヴァージンアトランティック航空が1992年に「ミッドクラス」と銘打ちロンドンー東京間で展開したものです。その後、プレミアムエコノミーの導入が加速される転機となったのは、リーマンショックで、今までビジネスクラスを利用していたビジネスマンが経費削減により、ビジネスクラスに乗れなくなり、プレミアムエコノミーに移りはじめたことです。航空会社もエコノミークラスより、かなり収益性が高いプレミアムエコノミーに期待を寄せています。

ビジネスクラスの座席配置の工夫!

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座席の配置は今までは、エコノミークラスもビジネスクラスも前向きの座席が横一線に並ぶのが、一般的でした。ところが、どの席に座っていても、気軽にトイレに立てるようになりたいというお客様の要望に応えるために、ビジネスクラスは座席位置を変化させていっています。まず登場したのが、ヘリボーン(ニシンの骨)方式です。上から見ると座席が魚の骨のような形で、全て斜め向きに配置され、どの席も通路側になる構造です。デメリットは隣の人と話しにくい点です。そこで新たに導入されたのが、スタッガード(互い違い)方式です。前後の座席を半列ずつずらすことにより、との座席からも通路へ直接アクセスできます。隣の席に人と話すしやすく、ハネムーンの方も仲よく過ごすことができます。